朝の中国道は「さみ~~!」
昼間は初夏みたいな陽気になるらしく
あまり厚着しないで出てるので余計にさみ~よ。
そんな朝日が出たばかりの中国道を
身体を小さくして走る青いバイクが一台。
今日のツーリングは広島県の竹原市を中心に
海や山で遊ぶため高速を使って東に向かっています。
遠いのでちょっと早目に家を出たら寒かったけど
山口Jctから山陽道に入ると幾分暖かくなりました。
瀬戸内海が見える途中のSA。
駐車場の横の藤は満開でした。
広島ICも過ぎて
いい加減高速を走るのに飽きあきした頃
河内ICから一般道へ。
いきなり田舎道なのがステキ!
朝のラッシュがどうかな?と
思ってたけど前に車が走ることなく
あっけなく竹原の街の中へ
とりあえずココに来て見た。
酒蔵ですがマッサン※の実家だよ。
(※ ニッカウヰスキーの創業者:竹鶴政孝氏)
NHKの朝の連続ドラマ効果で観光客が今でも
多いみたいだけど朝なので誰もいません。
古い造り酒屋で
当時の規模で言えば大きい方なんじゃないかな。
ドラマを見てても感じましたが
お坊ちゃまだね。
この竹原の町並みは
こういった古い家がたくさん残ってて
朝の涼しい空気の中を散歩するのが気持ちが良いです。
竹鶴酒造からすこし歩いたところにある西方寺
階段を登って本殿の先へ行くと
普明閣がありました。
小さな清水寺みたいな舞台が可愛いお堂が建っていて
江戸中期はこのスタイルがこの地方のスタンダードだったんだって
参道を戻って再び竹原の町並み
バイクでゆっくりと走ってると
みんな朝の挨拶をしてくれます。
そろそろ観光バスも来て
人が増えそうなので
町から出て港へ
今日の目的地の2ヶ所目は
「大崎上島」
もちろん離島ですので交通手段はコレ ↓
1時間に2本ほど出てるのは確認していたので
時間を気にせず適当に港にいくと出航4分前で
船の全景を見る暇もなく駆け込み乗船するのであります。
島ばかりの瀬戸内の船は
橋みたいな感覚なので料金もバイクを積んで
往復で1710円と思ったより安いです。
(よく使う人だと高いかも)
距離は短いけどやっぱりツーリングの途中に
はさむフェリーの旅は旅情を掻き立てるぜ。
沖には同じような離島がプカプカ
その中に工場だけ浮いてるような島を発見!
現役の軍艦島か?
調べると契島と言って東邦亜鉛と言う会社が
島をまるっと所有してるらしい。
そんな島を眺めながら船旅を楽しんでると
船は大崎上島の白水港へ到着。
ゲートが開いて島に初上陸です。
なぜ大崎上島に来たかったかと言うと
周りの島はしまなみ海道で繋がってたり
西側はとびしま海道で隣まで行けるのだけど
この大崎上島だけは結構大きな島なのにまだ離島のままなので
行って見たかったのだ。
今までの島巡りで培ったノウハウを生かして
時計回りに島を回ります。
(理由は海が近い方の車線を走れるから)
周辺の島と同じく
この島の産業は造船業みたいだね。
山側はみかんやレモン畑だけど
海側は大小の造船工場が点在しています。
大きなクレーンを見ながら走ってると
こんな建物がありました。
「木江港交流倶楽部かもめ館」
海運と造船で栄えた港の歴史を紹介するコーナーや
交流スペースがあるみたいです。
とりあえず仰ぐ物を見たら儀式をやっとく
んじゃ、先へ行くよ
造船所を過ぎるとまた長閑な海岸線。
町~工場~海を繰り返すパターンです。
木江の港・・・
バイクを港に停めて
海を見てると
隣の公園になにやら怪しいオブジェらしき物を発見!
何じゃこりゃ?
よく見ると下部のスクリューが風でグルグル回っています。
最初は爆弾?と思ったけど
広島県だしそりゃね~よな。
何だろうと近付いて埋め込まられたプレートを見ると
クマさんの鉄のオブジェでした。
造船の島をイメージした「天の鳥船」という作品らしい。
そのクマさんのオブジェから少し行ったところにも
こんな施設があります。
脱出する奴?
「ふれあい郷土資料館」
デザインから想像できるけど
造船の歴史を紹介する資料館でございます。
(色がホワイトベースっぽくて好きです)
では、この島で一番楽しみにしていた場所へ行きます。
ちなみにこの大崎上島は観光用の案内板は
皆無に近いため野生の勘で見つ出しました。
「中ノ鼻灯台」
わたしの中でAランクの灯台でございます。
明治27年に造られた古い灯台ですが
ちゃんと現役なんだよ。
この汚れた感じがまたステキ!
真っ白に塗られる前に
どうしても来たかったのでヨカッパ、よかっぱ。
ジドリを済ませ
風に身をゆだねます。
う~ん、満足!
では旅の続きを
灯台を過ぎると大きな工場も無く
とっても風光明媚な風景が続きます。
島の南端くらいで
神峰山の道路案内が出るので
ここから山道へ
島を横断する峠道ですが
緑がとっても綺麗です。
山肌がみんなこのキミドリ色になっていて
どうも全部クヌギの樹っぽい。
峠の頂上付近から
神峰山の登山道の入り口があるので
さらに登ります。
島の山なので
どんな辺鄙な道かと思ったけど
しっかり整備された道でスイスイ登れるよ。
はい、到着!
標高453mの神峰山山頂です。
(電線が超ウザイんですケロ)
山頂には電波塔があるのだけど
ちゃんと展望台もあるんだよ。
ヒャ~~!
瀬戸内海・・・独り占め
春らしく霞んでるので
絶景とまではいかないけど
ぐるっと360度、見晴しが良いです。
しばらく遠くをぼんやり眺めた後は
山を下ります。
では、再び海沿いに戻って
港へ向かいましょう。
白水港に着くと
もう船が着いていて
乗船が始まっていました。
また、出航4分前だったぞ。
偶然とはいえ我ながらミラクルな乗船タイミングだぜ。
来る時もそうだったけど
バイクを停めてヘルメットを脱いでる間に
もう船が動いてる。
デッキに上がって遠ざかる大崎上島にお別れ。
向かいには生野島
近くに住んでたら
こんな小さな島も全部巡ってみたい。
竹原港に戻って
世羅高原に行くためここで
海から離れます。
k369でR2までショートカット。
田舎ですがさすが国道2号線だけあって4車線だよ。
本郷からk50に入ると
また長閑な道になりました。
車もすくなくて
島の道とは違ったゆったりとした
コーナーが気持ちいい。
その途中でちょっと寄り道。
細い川沿いの道に入った所にある
佛通寺へ
歴史があるだけあって
駐車場からお寺に向かう道の
並木も大きいよ。
佛通寺に架かる「巨蠎橋」(きょもうきょう)
松山の山中に架かる
屋根付きの橋を思い出します。
この橋を渡ると目に前に佛殿
山紫水明禅道場として知られ
社内研修などでよく使われるそうです。
境内は綺麗な枯山水も見られます。
川を挟んだ反対側の山には
開山堂がありその階段を登ってみました。
石の階段で息が切れるけど
途中の大きな杉を見ると元気になりました。
階段を登りきってところには多宝塔。

美しい!
静かにお参りして
下山します。
ちなみに通常の参拝はタダですが
紅葉シーズンの時だけ300円らしいよ。
青ガッパ号を走らせて三原からk25へ
甲山からR184に入ると
高原地帯になるので新緑シーズンから春先へと季節が
戻った感じになります。
まだ桜が咲いてるのを横目に見ながら
本日最後の目的地に到着。
バイクはわたくしだけ?
着いたのは「世羅高原農園」
チューリップが満開だよ~~!!
とんかく広いよ~~~!!
周辺には花園をいとなむ大きな農園がたくさんありますが
今はこのファームのチューリップが見頃を迎えています。
花運が悪いわたくしですが
HPで開花情報を発信してくれてるので
ちゃんと満開の時に来れました。
入場料が800円とすこし割高だけど
開花の情報をあいまいにして
見頃じゃないのにお金を取るところより良心的でございます。
チューリップで描くチューリップ。
それともうどこのチューリップ園でもそうですが
色んな横文字ネームの品種が目白押し。
綺麗だけど毎年どんどん派手な品種が
出てきてる気がします。
ただ広いだけではなくて
ぐるっとメタセコイアに囲まれてる
風景も良いね。
それでは最後に今日の最大のミッションを遂行いたします。
題して・・・
「頑張れ東北!復興フラッグキャラバン in 世羅高原」
風が無いと一人で旗は揚げれないことを学んだ響は
現地調達でミッション完了!
では、ニヤケ顔になる前に帰りますよ。
R184を北上して帰りは中国自動車道の三次ICから
高速です。
やっぱり真冬以外は山陽道より
中国道の方が走りやすいな。
ヘルメットのシールドで命を落としていく
虫が多いケロ
・・・
あ~~!
お腹空いた時にフェリーの時間がギリギリだったので
昼ごはんを食べるの忘れてた~~!!
空腹を通り過ぎると
まったくお腹が空かないってあるあるだよね。
なので15時過ぎてるけど
最初の安佐SAで尾道ラーメンを食べました。
最近のサービスエリアのフードコートのメニューは
みんな美味しくなったな。
食べた後はこまめに給油しながら帰ります。
中国道はガソリンスタンドが少ないので
次のSAまで走るとか考えずにこまめに給油することが
ドキドキしないで走るコツです。
なんども前が見えないくらいの虫攻撃を浴びて
トイレの洗面台でヘルメットを洗う作業を繰り返しながら
無事に帰還。
ご乗車のみなさま
お疲れ様でした。
洗車をして
竹鶴政孝さんが目指したスモーキーフレーバーの効いた
スコッチウイスキーを飲みながらお休みなさぁ~い。
(わたしの好きなのはアイラモルトのラフロイグ)←この流れで言うと余市を飲むべきか?

◇◇◇ Minorist Hibiki ◇◇◇